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【運用者必見】TikTok広告を徹底解説!


2017年に日本でもリリースされてからユーザー数が伸びてきており、今やマーケティングやPR活動において無視できない存在になってきています。そのTikTokにも2018年から広告を配信できるようになっていたことをご存じでしょうか?

TikTok広告には事前に予約をして広告を配信する純広告と、リアルタイムで運用調整ができる運用型広告の2種類がありますが、今回は運用型広告に絞り、概要から運用のポイントを解説します。


TikTok広告を使うメリット


TikTokですが、現在広告の出稿量が増えてきています。


2020年の世界で支払われた広告費では、上位5社に入る約3兆円となっており、Amazonを上回る広告費は約880億円だったようで、如何にその成長が高いかが分かります。

ここからは急成長しているTikTok広告を使うメリットについてお伝えします。


1.高精度のユーザー配信を可能にするAIアルゴリズム


ユーザーごとに最適化された動画のレコメンドを可能にしているが、高度な機械学習の技術です。ユーザーがどの動画を長く見たか、どの動画に「いいね!」を押したか、あるいはどの動画をスキップしたかなどの情報から、ユーザーの動画視聴の習慣を判断し、最適な動画をレコメンドしています。

広告配信にもそのAIアルゴリズムは使用されており、高い精度のターゲティングを可能にしています。


2.広告に興味を持ってもらいやすい


TikTokを利用するユーザーはなにか面白いものを探している、いわゆる無目的な状態であることがほとんどです。特定の目的がなく、無目的でアプリを回遊している場合、人は出会いや発見に敏感になり、興味を持たれやすくなります。

例えば「何かについて知りたい」「この動画が観たい」と思っているユーザーに広告が表示されたらどうでしょう。おそらく多くの人が表示された広告を鬱陶しいと感じ、スキップしてしまうでしょう。それに対して特に目的がなく、何となく面白い動画を探しているユーザーは、広告にも興味を持ってもらえる可能性が高いのです。


3.クリエティブの制作が簡単


SNS広告を配信する中で大きな負担の1つになるのがクリエイティブの制作です。動画クリエイティブは更に難易度が高い印象を受けるかもしれません。

TikTok広告では動画テンプレートが多数用意されており、管理画面上で簡単に動画の制作を行うことができます。



TikTok広告の配信先


TikTokを含む2つのアプリとモバイル広告プラットフォームに配信することができます。

1.TikTok


TikTokの配信面はインフィードのみです。
「おすすめ投稿」という、自身の興味関心に基づいて動画がレコメンドされるフィードに表示されます。



2.Buzz Video


Buzz Videoとは、TikTokと同じByteDance社が提供しているコンテンツプラットフォームで、ユーザーの興味・関心に合わせた動画を配信しています。

動画コンテンツ中心のプラットフォームということで、「TikTokと何が違うの?」と思われるかもしれませんが、TikTokとはユーザー層が大きく異なります。Buzz Videoでは男性ユーザーが89%、35歳以上のユーザーが82%とミドル男性ユーザーが圧倒的に多いという特徴があります。

Buzz Videoではニュースフィードの他に、動画の詳細ページや、動画の最後に登場するポストロールの3箇所に表示されます。





3.Pangle(パングル)


Pangleとは、多様なジャンルのアプリに広告配信できるモバイル広告プラットフォームです。
ゲームや漫画アプリを中心にトラフィックを増やしており、ネットワーク全体のDAU(1日当たりの利用者数)は5,100万以上に成長しています。独自プレイヤブル広告によるインストール・課金促進が可能で、アプリの広告配信に適しています。

AI技術を駆使するアドテクノロジーを搭載しており、モバイルアプリのオーディエンスネットワークを通じて、幅広いユーザーにリーチが可能です。




ターゲティングの種類


TikTok広告では年齢、性別といったユーザー属性から、興味関心、行動などでターゲティングすることができます。また、ウェブサイトの閲覧者やカスタマーファイルなどをソースした類似オーディエンスも作成可能です。


また、興味関心と行動ターゲティングでは、ターゲティングに使用されるロジックや対象期間が異なります。興味関心カテゴリーは過去60日間の閲覧習慣から判断しているのに対して、行動ターゲティングは直近7-15日間と、比較的短い期間でのユーザー行動から判断しています。




広告配信目的の種類


キャンペーンの目的は5つの中から選ぶことができ、選んだ目的によって選択可能な入札方式や入札戦略が変わってきます。



まずは広告を配信する目的を考え、それに合った目的を選択するようにしましょう。



入札方式


入札方式は次の4種類があります。広告配信の目的によって選択できる入札方式が変わってくるため、注意が必要です。




入札戦略の種類


使用できる入札タイプは3種類です。


「目標とするCPAが明確でない」場合などは、入札価格の設定が不要で、設定した予算内で可能な限り単価を抑えながら獲得を目指してくれる「最小単価入札」がおすすめです。最大入札単価や入札上限は、CPAを一定に保ってくれるメリットがある一方で、入札した単価での獲得が難しいと媒体が判断した場合は、配信量が減少することがあるので注意が必要です。


TikTok広告の運用ポイント


ここからはTikTok広告で成果を出すために重要なポイントを、設定面、クリエイティブ面に分けてお伝えします。今回はTikTok広告のTikTok面で、ダイレクトレスポンスを目的とする場合を中心に考えています。

1.広告セットで週に50件のコンバージョンが必要


学習は広告セットの階層に行われ、1広告セットで1週間にコンバージョン数50件を溜める必要があります。そのため、ターゲティングごとに細かく広告セットを分けてしまうと、必要なコンバージョン数が獲得できず、学習できないといった事態になりかねません。

そのため、必要以上に広告セットを分けないようにしたり、コンバージョンのハードルが高い商材であれば、マイクロコンバージョンを設定するなど、必要なコンバージョン数が獲得できる設定を心掛けましょう。

また、コンバージョンが50件溜まるまでは学習期間となっており、その期間に入札や予算、ターゲット層などを大きく変更してしまうと、学習フェーズが中断される可能性があります。そのため、学習期間はむやみな変更は行わず、変更が必要な場合も1日1回以上の変更や、入札や予算の10%以上の変更は避けるようにしましょう。


2.ターゲティングを絞りすぎない


年齢や興味関心など、細かくターゲティングを分けすぎてしまうと配信量が減少してしまうことがあります。ご予算があまり多くない場合などは特に、年齢や興味関心などの縛りをなくしたブロード配信をし、「オーディエンス分析」の結果からターゲティングの細分化をしていくことが推奨されています。


3.クリエイティブの入れ替え頻度


継続的に成果を出し続けるためには、新鮮で良質なクリエイティブが常に追加されていることが重要です。入れ替えの頻度は1週間に1回で、2-3個の新規追加が推奨とされています。



TikTok広告の注意点


1.カスタムオーディエンスの利用条件


リターゲティングや購入者の類似など、カスタムオーディエンスを使用する広告を配信する場合、ユーザーサイズは1,000件必要です。ただしピクセルを設定し、イベントを設定すればユーザーサイズが増えるわけではなく、そのイベントをコンバージョンとして設定した広告セットを追加し、実際に広告配信をする必要があります。

つまり初手でカスタムオーディエンスを使用した広告配信はできず、まずは年齢、性別といったユーザー属性を使用したターゲティング、または興味関心などのターゲティングを使用し、その広告経由でイベントを1,000件溜めなくてはいけないため、注意しましょう。


2.地域(都道府県ごと)のパフォーマンスが確認できない


配信地域に複数の都道府県を設定した場合に、都道府県ごとの配信データを確認することができません。そのため、地域ごとで成果が異なるなど、地域が重要な商材の場合は、都道府県ごとに広告セットを分ける必要があります。


まとめ


若年層向けの商材だけでなく、30-40代向けの商材などでも広告配信の事例が増えているTikTok広告。

TikTok広告は直近で新しい入札戦略や広告フォーマットが増えていたりなど、広告配信機能がこれから更に充実していきそうです。

また、芸能人やインフルエンサーといった有力な発信者がTikTokを活用するケースも増えており、ますます盛り上がりを見せています。ぜひみなさんもTikTok広告を活用してみてはいかがでしょうか?